本稿のテーマ
脱毛器(業務用)の購入には、本体価格以外に維持費やランニングコストがかかってきます。 車で例えるなら、例え安かったりデザインが良かったりしても、燃費がかかる、故障しやすい等のトラブルが多い車を買いたいと思うでしょうか。 脱毛器は車のように情報が多くないため、高価なマシンを購入してもすぐに壊れる、ランプ・カートリッジの交換費用等のトラブルも多いです。 本稿では私たちが運用してきた脱毛器(業務用)のランニングコストや修理の費用等はいくらかかるかを詳しく説明したいと思います。
脱毛器に関わる費用・ランニングコストの内訳一覧
脱毛器の導入は購入時の費用だけでなく、使用を続けるにあたって必要な「ランニングコスト」や「メンテナス費用」、「備品代」が必要です。
脱毛器の使用に関する費用はこちら。
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ランニングコスト
・ランプ交換費用
・ハンドピース交換費用
・定期メンテナンス費用
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付属備品
・ヒューズ
・精製水
・接続部ゴム
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状況に応じて必要
・修理
・変圧器
・電圧安定器
・電圧測定器
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一つ一つ解説していきます。
脱毛器のランニングコスト
脱毛器を運用するにあたって最も大きな費用負担となるのが「ランプ交換」「ハンドピース交換」「定期メンテナンス」にかかる費用です。
脱毛器は主に「本体」と「ハンドピース」に分かれており、このハンドピースには「上限ショット数」が必ず設定されています。
僕たちが使用しているマシンを例にすると
・上限ショット数:30万ショット
これが上限ショット。
つまり「30万回しか脱毛フラッシュを打てないよ」ということになります。
30万回の照射を行うと自動的に脱毛ができない状態にになってしまうんですね。
こうなってしまった場合、ランプ部分(直接肌に当てるクリスタルの部分)かハンドピース(ホース部分)を交換する必要があります。
つまり「脱毛器自体は故障しない限り使い続けられるが、ホースから先のヘッド部分は消耗品扱い」ということになります。
脱毛を続けていれば必ずこのショット上限は訪れるため、この交換費用が最も大きいランニングコストとなるわけです。
マシンによってこの費用は異なりますが、大体の交換目安は
・ランプ交換:10万~20万
・ホース交換:15万~30万
といったところ。
仮に予約が毎日いっぱいになるくらい繁盛している場合。1ヶ月~2ヶ月ほどで交換が必要になります。
そうすると毎月10万前後はショットにかかるランニングコストとなるので、その分をしっかり費用換算しておく必要があるという事になりますね。
もう一つは「定期メンテナンス」にかかる費用ですが、こちらは脱毛器を購入した業者によって無料であったり有料であったりします。
僕たちが購入しているマシンの業者の場合は定期メンテナンス無料ですが、毎月数万円のメンテナンス費用を設定している業者もあります。
この部分は必ずマシン購入時にチェックしておくようにしましょう。
脱毛器本体の付属備品
また、マシン本体にも消耗品が使用されているため、その備品もいくつかストックして持っておかなければなりません。
基本的にはそこまで高額なものはないので大きな負担にはならないんですが、こちらも一応必要な費用ですので把握しておきましょう。
備品で最も消耗品度が高いのは「精製水」。
これはヘッド部分を冷却するためにマシンからホースを伝って冷水を循環させるために必要な水です。
こちらは月に何回か交換する必要がありますが、1本100円程度なのでそこまで気にしなくてもOK。
多めにストックしておきましょう。
状況に応じて必要になるものもある
必ず必要ではありませんが、状況に応じて用意しなければならなくなるものもあります。
まず「修理」にかかる費用ですが、脱毛器は「かなりの頻度で故障する」ため。その際の修理費用はある程度見積もっておくと安心。
業者によって無料で対応してくれるケースもありますが、大きな故障となると数十万円の費用が発生します。
他には「電圧」に関する部分。
基本的に海外で製造されている脱毛マシンは海外用の電圧に対応しているため、後から日本用の電圧に調整されている場合が殆ど。
そのため、電圧が安定していない古い物件などでは電圧を安定させたり電圧を上下させる専用の機器が必要になります。
変圧器や安定期と呼ばれる機器ですが、これらも数万円はします。
これらを嚙ませないとマシンが故障してしまうリスクもあるので、マシン導入時に電圧のチェックは必須。
購入した業者にしっかりサポートしてもらうようにしましょう。
1年間でかかった費用(ランニングコスト)一覧
実際に僕たちが脱毛器を1年間使用してかかったコストはこちら。
・ランプ交換:45万
・ハンドピース交換:25万
・変圧器購入:5万
・本体修理代:20万
・備品等:5万
1台につきおおよそ100万円ほどのランニングコストとなっています。
これは毎日フルで稼働した場合の費用なので、使用頻度が低ければもう少し下がりますが、MAXでこの位はかかると思っておいた方がいいですね。
実際マシンをフル使用するほど繁盛していればしっかり払っていけるコストとなりますが、ある程度高額な維持費がかかることは把握しつつ経費として考えておくべきといえるでしょう。
ランプ・カートリッジの交換頻度について
ランプやホースの交換頻度はマシンに設定されたショット数や照射方法によって異なります。
例えば僕たちが使用しているマシンであれば
・ランプ交換:大体2~3ヶ月に1回
・ホース交換:半年に1回
僕たちが使用しているマシンは「IPL」と呼ばれる単発式の照射なので、比較的交換頻度は少なめです。
「SHR」と呼ばれる連射式マシンの場合、もう少し交換頻度は早まります。
また、脱毛のショット数は「脱毛スタッフの技術」によっても上下するので、無駄なく脱毛照射できるベテランスタッフが使用する場合と、脱毛に慣れていないスタッフが使用する場合でも交換頻度は多少前後する感じですね。
メンテナンス代金
脱毛器のメンテナンス代金ですが、前述したように業者によって無料の場合と有料の場合があります。
僕たちが購入している業者では基本無料、なにか備品の交換や大きな修理が必要な場合はその部分だけ有料です。
業者によっては月々のメンテナンス費用を設定していたり、メンテナンス発生時に都度有料の場合もあるので、その辺りは必ず確認するようにしましょう。
故障した場合修理費用は?
脱毛マシンの導入にあたり一番心配なのは「故障してしまった時の費用」ですよね。
万が一脱毛マシンが購入した場合にかかる費用は「故障した部分」によってかなり変動します。
・故障の度合いが軽度:無料~数万円
・故障の度合いが重度:10万~数十万
といった感じで、簡単に直るような故障であれば無料で対応してくれる場合もあります。
電源がつかない、フラッシュ照射ができない、画面が割れたなどの大きな故障の場合は数十万円の費用がかかることもあります。
脱毛器は精密機器なので、はっきりいうと「必ず故障する」と思っておいた方がいいです。
故障のタイミングは読めないので、故障してもすぐ対応できるようある程度費用は見積もっておくと安心です。
ランニングコスト以外に注意するべきこと
脱毛器のランニングにかかる費用以外に注意すべきなのは「故意による故障」です。
例えば
・脱毛マシンを倒してしまった
・ハンドピースを落としてしまった
・接続部をショートさせてしまった
など、取り扱いの不注意でマシンを壊してしまうというケースが少なからず発生します。
これらはしっかり注意しておけば防げるので、なるべく無駄に費用を発生させないよう、マシンの取り扱いには細心の注意を払うことが大切です。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は脱毛マシンの購入以外でかかるランニングコストや諸経費について解説しました。
脱毛マシン本体も高額ですが、運用していくこと自体にも割と高額な費用が発生します。
この辺りはマシン業者によってかなり差が出る部分ですので、マシンを導入する際は本体料金だけでなくこれらの経費についてもしっかり確認を取るようにしていきましょう。